「エギングでアオリイカを釣ってみたいが、どうすれば良いか分からない」
そういう人のために、エギングの基礎的な釣り方・釣れる時期や、エギング用タックルの選び方など、初心者が最初の1杯を釣るための基本を徹底解説します。
エギングとは?
「エギング」とはエビのような形をしたルアーに、カンナと呼ばれる傘形状の針がついた「エギ」と呼ばれるルアーを用いてイカを釣る釣法です。
自らのロッドワークが釣果を左右するためゲーム性が高く、一度チャレンジするとハマってしまう人も続出。
エギングのメインターゲットとなるのは「アオリイカ」。
沖縄から北海道南部まで日本全国の沿岸に生息しており、いまや海のルアーフィッシングの中でもポピュラーな存在となっています。
狙うアングラーの数も年々増えていて、堤防や地磯では一年中ロッドをシャクっている人の姿を見るようになりました。
その一方で、イカへのプレッシャーも増加し、都市部近くの釣り場では釣果を出すことが難しくなってきているのも実情です。
そのためエギングは、「初心者には難しい」というイメージを持たれてしまいがち。
しかし、エギングだって基本をしっかりと押さえてから実践に臨めば、初心者でも必ず釣果を上げられるでしょう!
エギングの基本的な釣り方・シャクリ方
エギングはロッドを素早くあおってエギを動かす「シャクリ」と、エギを沈める「フォール」の組み合わせでイカを誘います。
シャクリでエギの存在を認識させ、ゆっくりと沈んでいくフォール中に抱かせるのが基本。
この一連の動作は、イカの大好物であるエビや小魚が跳ね回る様子を模しているので、それをイメージしながら行うとやりやすいですよ。
イカはフォール中に抱くことがほとんどなので、少しでも違和感を感じたらロッドを大きくあおってフッキングさせましょう。
エギングのシャクリ方
実際、どんな感じでシャクってフォールさせるのか?言葉で説明するよりも、プロの動画を見るとよく分かります。
エギングでアオリイカが釣れる時期・時間帯
産卵絡みで大型が狙える3~6月と、夏に生まれたばかりの小型を狙える10~12月が主なシーズンになります。
時間は「朝マズメ」や「夕マズメ」の、日の出・日の入り周辺の1時間程度がイカの活性が高く、エギへの食いつきがよくなると言われています。
また潮回りは、「上げ三分(さんぶ)、七分(しちぶ)」「下げ三分、七分」といった、他の魚の活性が高くなる時間帯がイカの活性も上がり釣れやすくなります。
アオリイカが釣れる場所・ポイントは?
イカは普段、海藻の生えている場所の周辺に身を潜め、近づく小魚やエビなどを捕食しています。
エギングのポイントとして初心者でも狙いやすいのはやはり防波堤。
アオリイカを狙うときに押さえるポイントは、餌である小魚が寄ってくる街灯や、船道、海藻の上など。
防波堤は他の釣り人が釣ったイカの墨跡が残っていることも多いので、そこを探して狙うのも手です。
砂浜でも海藻が生えているところ、海底が落ち込んでいるところが、エサとなる小魚が集まるため狙い目。
磯は足場が不安定で初心者が釣るには気を付けないといけませんが、その分釣り人も少ないため思わぬ大物が釣れることもあります。
狙う場所は同じく海藻の生えているところや、イカがエサを追い詰めることができる水深の浅いところなどです。
エギングのタックル
エギングのタックルは、パッと見はシーバスタックルと似ていますので、流用できないこともないのですが、ラインが太すぎたり、長時間しゃくるには重すぎたりと、やはり専用タックルに比べ、操作しにくいのは間違いありません。
ですので、何としても最初の1杯を釣りたいのなら、やはりエギング専用タックルを用意するのが無難でしょう。
エギングロッド
エギング初心者は8.0~8.6フィートの長さで、硬さはML(ミディアムライト)のエギングロッドを選びます。
メーカー各社からさまざまなエギングロッドが発売されていますが、このクラスならシーズンやフィールドを問わず万能に使えますよ。 エギングはシーバスロッドなどを流用して始めることもできますが、やはりエギング専用ロッドより使いにくいのは確か。 シーバスロッドと比べるとやや細身で軽く、一日中アクションをつけていても疲れにくいようにな ... 続きを見る
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エギング向きのリール
リールはスピニングリールの2500番が最適。
上記のサイズのものでシーバス用に使用しているものがあれば、そのまま流用してもOK。(ただしラインは交換)
ハンドルはシングルハンドルでもダブルハンドルでもどちらでもOKですが、ダブルハンドルのほうがエギに余計な動きが伝わりにくいというメリットがあるので、新調するならダブルハンドルがおすすめ。 エギングは投げては巻いての繰り返しなので、小型スピニングリールをチョイスします。 では、エギングに使うスピニングリールは、具体的にはどんなものを選べばよいのでしょうか? 本記事では、エギングに最適なリ ... 続きを見る
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エギング用ライン・リーダー
メインラインはPEラインの0.6~0.8号を巻いておきます。
リーダーの取り付けは必須で、フロロカーボンの2~2.5号の範囲で、メインラインの強度に合わせた太さを選びます。
エギングにおけるリーダーの長さは、1m程度で十分。
アオリイカは掛けてから根に潜ることがないため、リーダーの長さは魚を狙う時よりも短めです。 各メーカーから様々な種類のエギング用PEラインやショックリーダーが発売されていますが、どの時期にどのラインを使えばよいのか迷いますよね。 今回は、エギングのライン選びに迷っている人向けに、正しいライン ... 続きを見る
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エギの選び方
ポイントや時間帯など、状況によって「釣れるエギ」は変わってきます。
そのため状況に応じて使い分けができるよう、カラーやサイズなど、いくつかの種類を持っておく必要があるのです。
使うエギのサイズ
使用するエギの基本サイズは狙うイカのサイズによって変わってきます。
およその基準として、春の大型のイカには3.5~4.0号、小型のイカが主体となる秋には2.5~3号が使われます。
最初のうちは、ある程度のパターンにも対応できるように2.5~3.5号までのエギを数個揃えておけばOK。
エギのサイズ | 対応するイカ | シーズン |
---|---|---|
2.5~3.0号 | 小型イカ | 秋 |
3.0~3.5号 | 標準サイズ | オールシーズン |
3.5~4.0号 | 大型イカ | 春 |
エギのカラー
アオリイカを含むイカ類は色覚がなく、ピンクやオレンジといった「色」の識別はできないといわれています。モノクロのテレビを見ているようなイメージらしいです。
一方で明暗の識別能力は高いので、カラーのコントラストの違いでエサであるかどうかを判断をしているようです。
そのため、釣果を上げるには、多彩なカラーのエギをローテーションさせ、その時々でイカが好むカラーを見つける必要があるのです。
じゃあ、最低限どんなカラーを揃えておけば良いのか?は様々な意見がありますが、一般的には、
- ピンクオレンジ系・・・日中×濁り潮
- 青緑ダーク系・・・日中×澄み潮
- ケイムラ・・・日中
- 赤・夜光・・・夜間
といったカラーが定番となります。
まずはこれらのカラーを揃えてチャレンジ。
エギングの経験を積んでいくうちに、他にどんなカラーが必要かが分かってくると思います。
ラトル入りのエギもある
最近では音が出るラトル入りのエギも人気です。
これはイカの聴覚を刺激することでエギの存在をアピールし、捕食行動を誘発するもの。
ラトル入りのエギは、高活性のイカを効率よく探ることに適しており、ランガンを繰り返すアングラーにおすすめです。
初心者におすすめのエギ4選
デュエル「EZ-Q キャスト 喰わせ」
デュエルから発売されている、エビを模した形状のエギ。
「パタパタフット」から生み出されるバイブレーションと、エビが尾を曲げ逃げる時に発する音に似せたラトル音が特徴。
シャクりとフォールの繰り返しだけで釣れてしまうので、とにかくイカを釣りたいアングラーにおすすめのエギです。
ヤマシタ「エギ王K」
釣果に直結するフォール中の安定感が抜群のエギ。
スレたイカに対して特に有効で、激戦区のアオリイカを攻略するのには欠かせないアイテム。
中でも本製品のケイムラカラーには過去に何度も助けられてきたので、ぜひ初心者にも使ってほしいエギです。
ヤマシタ「エギ王Q LIVE」
エギ王の持つフォール中の安定姿勢はそのままに、鋭いダートアクションができるように仕上げました。
初心者でもしゃくるだけでエギが鋭くダートしてくれる扱いやすさなので、最初の1杯に出会う近道となるはず。
ダイワ「エメラルダス ステイ」
高重量で飛距離が出やすいのと、フォール中の安定性があるのが特徴。
使い方が独特で、勢いよくシャクるのではなく、引っ張る感じで、巻きシャクりです。
他のエギで反応が悪いときにこのエギを試してみるとヒットすることもあるので、バリエーションの1つとして持っておきたいエギです。
エギングの釣り方 まとめ
本記事を読んで、エギングの始め方が理解できたことと思います。
これから釣行回数を重ねて、釣り場での経験を積むことでエギングスキルをどんどんアップしていきましょう。
まずは最初の1杯をゲットして、エギングの魅力にどっぷりハマってください!
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