初心者にとって船釣りの不安要素の一つが「船釣り独特のルールやマナー」ではないでしょうか?
ちょっと素人っぽいことをすると船長や常連さんに怒られたりして(笑)。
実際そんなことはありませんが、一緒に乗船する人たちと楽しく1日を過ごすためにも「船釣りのルールやマナー」はやはり知っておいたほうが良いです。
今回は、船釣りの1日の流れを具体的に説明するとともに、その場面ごとに必要になるマナーをご紹介します。
乗船前日までに行うこと
船釣りをしたいと思ったら、まずは釣りたい魚を決めて、その魚を釣らせてくれる船宿に乗船の予約を入れるのがベターです。
釣りたい魚を決めて船宿を予約
まずはどんな魚が釣りたいか?を決めましょう。
アジ、シロギス、イカ、マダイ・・・など、ターゲットはたくさんありますが、釣り慣れていないうちは、狙う水深が浅く、かつ、シーズンインしている魚を選んだ方が楽しめますよ。
自分が釣りたい獲物が決まったら、それを狙っている船宿を選びます。
船宿選びはインターネットの釣り宿サイトや近隣の釣具店等で情報収集します。
船釣りの料金とその他にかかる費用の相場はどれくらい?
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船宿を決めたら電話をして乗船予約をします。
予約なしでも乗れるところもありますが、電話をすることで、事前に聞いておきたい情報も聞けちゃいますので、是非電話をしましょう。
ここでのマナー
船宿の朝は早いので、電話は遅くとも19時ごろまでに済ませること。
天気予報のチェック
船釣りは、天候と風に左右されることが多い釣りです。
多少の雨ならさほど影響はありませんが、強風が吹くと波やウネリが出て海底が荒れて魚の食いが悪くなったり、船が大きく揺れて船酔いしたりとか。
ですので、2,3日前から乗船当日の天気は要チェックです。
船釣りは波浪で欠航・中止になることも
船釣りは基本的に雨天決行ですので、雨が降っていても風が吹いていないなら出船OKです。
欠航・中止になるのは、波が高い場合、(今は大丈夫でも予報で)波が高くなりそうな場合、風が強すぎる場合などです。
一般的に、海上部は内陸部よりも風が強く吹きます。
あなたが住んでいる場所ではたいして風が吹いていなくても、海辺では風がビュービューということもよくあります。
天気予報を見て自分で判断がつかない場合は乗船前日に船宿に電話して確認を取るのがいちばん確実です。
ここでのマナー
自己判断での無断キャンセルは良くないです。実は出船できるのかもしれませんし。
前日は早く寝て船酔い防止!
船釣りの前日から体調を整えて、当日は万全の体調で臨めるようにしましょう。
前日は残業や過度の飲酒をしないようにして、睡眠を十分に取るように心がけます。
船酔いの主な原因は
- 睡眠不足
- 前夜の暴飲暴食
- 空腹状態での乗船
です。
当日の朝の食事は軽めで消化の良いものを選んで食べると良いですよ。 船釣りの釣り船はそれほど大きくないので、船酔いを心配する人も多いですよね。 「自分は船酔いしやすい」と分かっている人はもちろんですが、釣り船に乗ったことないから酔うかどうかわからないという人も、念のた ... 続きを見る
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船宿到着から乗船までに行うこと
さあ、いよいよ釣行当日。
遅くとも出船時刻の30分前までには現地に到着するようにします。
特に初めて行く船宿だと、駐車場の場所の確認や乗船の受付などで意外と時間がかかります。
また、早めに到着しておくと船長から釣り方や釣具の扱い方などを教わることもできますよ。
船宿到着前に、途中のコンビニで昼食を買って行く人も多いと思いますが、船酔いの心配がある人は消化のよい物を選びましょう。
飲み物も、水やお茶、スポーツドリンクなどが無難です。
ここでのマナー
まずは受付
港(船宿)に到着したらまずは受付を済ませます。
乗船名簿に名前を書き入れたら乗船料金を支払います。
このとき、サービスでついてくる氷、仕掛け、エサなどが渡されます。
レンタルタックルや予備の仕掛けの購入なども受け付け時に済ませておくとスムーズです。
また、乗船中のライフジャケット着用が法律で義務化されましたので、船宿でライフジャケットが貸し出されますので、必ず着用してください。
ここでのマナー
船の座席(釣り座)確保
次は船席の確保ですが、座る位置によって釣果に差が出ることもあり、先着順で好きな所に座れる船宿もありますが、抽選で決める場合もあります。
船宿の指示に従って船席を確保するようにしてください。
一般的には「大ドモ(おおども)」という、船のいちばん後ろの席が有利と言われていますが、多少の違いはあれど、どこに座っても釣れますから、最初のうちはこだわらなくても良いと思います。
乗船してから釣り場に着くまで
受付を済ませ、船席も決まったら、いよいよ停泊している船に乗り込みます!
出船時刻まで10分~30分くらい余裕があると思いますので、それまでタックルの準備を済ませて、ポイントについたらすぐに釣りが始められるようにしておきましょう。
竿は船べりにあいている穴(=竿立て)に突っ込んで立てておきます。
その他、仕掛けや小道具類に忘れ物がないか?チェックしつつ、ロッドキーパーやコマセ容器がある場合はそれらも船べりにセット。
船が走り始めると結構なスピードが出ますし、水しぶきがかかることもあるので、小物が風で飛ばされない&タオルや貴重品が水しぶきで濡れないように、バッグに入れるなど工夫してください。
座席の両サイドの人には、今日1日お世話になるという気持ちで挨拶をしてください。
特に土日だと釣り人同士の間隔が狭くて、隣の人との「オマツリ(投入した仕掛けが海の中で絡み合うこと)」が起こりがちです。そんなときも、朝の挨拶があるかどうかで全然対応が違ってきますよね。
また、(オマツリを極力防止する意味で)左右のお隣さんとの釣り竿の間隔が等間隔になるように、自分も座ることも大切です。
ここでのマナー
そして、隣同士の釣り竿が等間隔になるように座席を構える。
航行中の注意事項
出航したら、航行中は席に座っているか、キャビンに入るようにします。
基本的に航行中は極力立ち歩かないようにしてください。
いくら大型で装備の良い船とはいえ、立ち歩いている時に不意に大きな揺れが来たら、転んでしまったり、最悪の場合は海に転落する恐れもあります。
船長のほうも、航行中に立ち歩いてる人を見ると冷や冷やしてしまいます。
ここでのマナー
釣り開始から帰港するまで
ハイスピードで釣り場ポイントに向かっていた船がスピードを落としたら釣り場に到着した証拠です。
仕掛けやエサの準備を始めて、いつでも仕掛けが投入できるようにしておきますが、船長から許可が出るまでは投入してはいけません。
船長から「はいどうぞ!始めてください!」とアナウンスがあったら投入開始です。
ここでのマナー
ポイント移動のため「仕掛けを上げて」という合図もあるので、船上ではとにかく船長の指示に従う。
指示通りの仕掛けで自分の正面で釣る
船釣りではお隣さんが近いため、自分勝手な釣りをするとオマツリが起きます。
例えば、オモリの重さや糸の太さが周りの人と極端に違うと、海中での仕掛けの流され方が変わってしまい(仕掛けが海中へ沈む角度が変わります)、オマツリします。
また、シロギス釣りなど、すこし投げて釣る場合は、自分の正面に仕掛けを投入しないと、隣の人と仕掛けがクロスしてオマツリが起きます。
ここでのマナー
オマツリしたら・・・
指示通りにやっていても、潮流が速いときや混雑していて隣との間隔が狭いときはどうしてもオマツリが起きやすいもの。
オマツリをすると、海中に垂らしている仕掛けの重みが急に重くなったり軽くなったり感じます。
もしオマツリしてしまったらお互いに声を掛け合って、自分の仕掛けの重みを感じながらお互いにリールを巻きあげて、複雑に絡み合っていたら、(ほどく時間がもったいないので)自分の仕掛けを切って終わりにします。
極力「道糸(PEライン)」は切らず、あくまで「仕掛け」を切って解決するようにします。
そのほうが復旧が簡単だからです。
オマツリの相手がベテランさんだったら「済みません!」と声をかけて処理をお任せしたほうがスムーズです。
オマツリ処理の方法がわからない時は、船長に声をかけて助けてもらいましょう。
オマツリはどっちが悪いとかじゃなく「お互いさま」です。
一言謝罪して、早く解決してお互いに気持ちよく釣りを再開させることが大事です。
ここでのマナー
船の反対側の人と絡まった場合など、ほどくのが困難な時は船長に手伝ってもらう。
タバコを吸う時は周りに配慮して
喫煙はOKな船がほとんどですが、海上は風があるので、風下の人に煙や灰が行かないように配慮してください。
吸い殻はポイ捨てせず、携帯灰皿などに。
また、船の床はプラスチック製なので、床を焦がすのも気を付けて下さい。
愛煙家のマナー
帰港時刻が近づいてきたら
帰港時刻が近づき、釣りもいよいよ終盤になってくると、船長も「あと10分で引き揚げるよ~」とか「ここで最後だよ~」みたいに、釣りの終了時刻が近づいていることを知らせてくれます。
最後の瞬間まで釣りをしていてOKなんですが、竿以外の身の回りの物やゴミなどの片付けを始めておくと良いですね。
帰りの合図があって、帰港するために全速力で航行し始めたのに、片付けが終わらずアタフタなんてこともあります。
ここでのマナー
船や船宿に備え付けのゴミ箱がある場合はそちらに捨てさせてもらう。
海に捨てたり、船内に散らかしたりしない。
船釣りのマナー まとめ
楽しく船釣りをするには1人ひとりがマナーやルールを守ることがとても大切だと思います。
船釣りならではの独特のマナーもありますが、最低限これまでご紹介したマナーを守っていればまず問題は起きませんし、自分も周りの人も不快な思いをすることはないでしょう。
ちょっと面倒かもしれませんが、船釣りのマナーを頭の片隅に入れて、船釣りに行きましょう!