超寒がりの私は、毎年冬になると防寒着をどれにするか?どう重ね着するか?を20年くらいチマチマ悩んできました(長すぎ~)。
重ね着をして、服と服との間の空気の層を作ると暖かいというけど、何枚も重ね着をするとだるまさんのように着ぶくれするんですよね。
でもやっと、真冬の釣りでも暖かく、かつそれほど着ぶくれしない最強の暖かい服の組み合わせを編み出しました。
(ちなみに私の住まいは神奈川なので、関東の海釣りレベルの寒さです。)
- 下着からアウターまで、とにかく暖かい服で重装備したい!
- ヒートテックより暖かい本物の防寒下着を探してる!
- 冬のアウトドアに最適なあったかアウターはないの?
こんな人のために、コスパも考えながら20年かけてチョイスした自分史上ベストなインナー、ミドル、アウターとなる防寒着をご紹介します。
着ぶくれしない重ね着を求め続けて・・・
冬に釣りをしていて寒く感じ始めたのは中学生ころからで、当時はお小遣いも少ないので、持っている服を7,8枚重ね着するしかなく、着ぶくれして当たり前。
保温性は抜群だけど水蒸気を通さないアルミ素材の安いウィンドブレーカーを中に着こんだら、汗が逃げないから下着がしっとりして逆に寒くなったりと、かなり失敗もしてきました。
釣りはじっとしていることが多いですが、体を動かさなくても人間は常に汗をかいているんですね。
そこで体験的に分かってきたのが
「保温性あり」+「着ぶくれしない薄さ」+「汗を逃がす速乾性・透湿性」
が大事ってこと。
私の場合、下半身はタイツ+普通のズボン+防寒ズボンで大丈夫だったので、とにかく上半身をいかに動きやすく、かつ暖かくできるかがテーマでした。
防寒対策の基本!3層構造を知る
登山を楽しむ人たちには、暖かく、かつ汗は外に逃がすような重ね着は常識らしく、ウェアを体の内側から順に「ベースレイヤー」「ミドルレイヤー」「アウターレイヤー」の3グループに分けて考え、それぞれに違う役割を担ってもらう「レイヤリング」という考え方があります。
ベース レイヤー | 下着にあたる部分で、「保温性」と「吸汗と水分の拡散」ができるものを選び、体が冷えないようにします。 |
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ミドル レイヤー | 中間着で、「気温に合わせた保温力」がありつつも、内側からの汗のムレを外へ逃がす通気性も要求されます。 |
アウター レイヤー | いちばん外側に着る服で、外からの風雨により体温が奪われないように高い防水性、防風性があり、衣服内のムレを逃がす透湿性を兼ね備えるタイプもあります。 |
それぞれに求められる性能を持つウェアを選び、思ったより暑ければミドルを脱ぐなど、快適な温度調節ができるので、たいへん便利な考え方なのです。
この考え方をベースにして、効率的にウェア選びをするようにしました。
ではここから私が実践しているベストオブ防寒着をご紹介します!
ベースレイヤーはジオラインとメリノウールの重ね着
肌に触れる服は、保温性を確保するのはもちろんですが、体から出る汗を吸収し、外へ逃がす機能が求められます。
あまり動かないとしても、人間は常に汗をかいています。
その汗が乾かないままだと、汗冷えを起こしてしまいます。
素材としては、ポリエステルやアクリル中心のインナー下着がおすすめ。
また、ウールは天然の吸湿発熱素材で、高い保温性を備えています。
コットン(綿)は乾きにくいのでNGです。
1枚目:モンベル ジオライン ライトウェイト
私が愛用しているのは、日本のアウトドアメーカー【モンベル】のインナー。
モンベルは、日本人の体型に合わせたシルエットで作られていて、しかも良いものがお手頃価格なので気に入っています。
肌に触れる1枚目は「ジオライン」という保温性、速乾性、ストレッチ性を兼ね備えた素材を使用したもの。
着た瞬間から暖かさを感じるほどの保温性と、濡れてもすぐ乾く速乾性は特筆もの!
耐久性もあり、もう20年くらい使っていますが、いまだに使えるので買い替える必要がありません。
ストレッチ性に優れ、向こう側が透けて見えるほど薄いですが、暖かさは抜群で、何回洗濯しても問題ないです。
※私のは大昔に買ったものなので、モンベルの登山ブランド「ZERO POINT」という刺繍が入っていて、現在ではかなりモデルチェンジされています。
現行モデルはもう少し生地が厚くなり、ゆったり作られていますが、いずれにしてもピタッとした着心地ですので、ダボつくことはありません。
2枚目:モンベル スーパーメリノウール エクスペディション
寒がりの私は、ジオラインの上にもう1枚下着を重ねます。
それがモンベル最高峰の保温性「スーパーメリノウール」を使用し、そのなかでもいちばん保温力のある「EXP.」版。
モンベルのインナーには薄さと保温性で3グレードあります。
L.W.(ライトウェイト) | かなり薄手なので、保温性がありながらも重ね着しやすい。 |
M.W.(ミドルウェイト) | 厚み、保温性とも中間グレード |
EXP.(エクスペディション) | やや厚みがありますが、最高グレードの保温性。 |
何枚も重ね着することを考えると、1枚目に着るのは薄いほうがいいので、「ジオラインのL.W.」として、2枚目は保温性を重視して「スーパーメリノウールのEXP.」を選んでいます。
ジオラインとスーパーメリノウールを重ね着しても、静電気はそれほど感じません。
「EXP.」は厚みがあるといってもしょせん下着の部類なので、この程度の厚さ。
着ぶくれ感は感じません。
商品のさらなる詳細はモンベルの公式HPで確認できます。
http://webshop.montbell.jp/goods/disp.php?product_id=1107581
3枚目:ユニクロのハイネック長袖T
首元から入る冷気の防寒性を考えて、ハイネックシャツをここで着ます。
でも、もっと重要な理由は、1枚目、2枚目が丸首ですので、このままいくと首元からダサい下着の丸首襟が2枚見えてしまいます。
そのダサい首元を隠す意味もこめて、ハイネックの長そでシャツを着るんです。
首元の防寒にもなりますので、一石二鳥というわけ。
首周りのフィット感(チクチク感)が気にならない方はタートルネックでも良いと思います。
ミドルレイヤーはウルトラライトダウン一択!
ここからは中間着となるミドルレイヤーの紹介です。
中間着は、主に保温性を中心に考えますが、汗を外に逃がす通気性も必要。
また、暑ければ簡単に脱げるようなものだと温度調整が簡単なのでおすすめ。
フリース素材のものでもいいんですが、寒がり派にはちょっと物足りません。
そこで一番良いのは薄手のダウン。
薄いし暖かいので、重ね着枚数の多い我々にはもってこいの素材。
4枚目:ユニクロ ウルトラライトダウン ベスト
ここはコスパ最高のユニクロです。
本当に薄いので、保温性は並ですが、ダウンなのに着ぶくれしないのが気に入っています。
ベストタイプを選ぶ理由は、重ね着をして最初に着ぶくれを起こすのが肩口や腕周り。
ここが着ぶくれすると竿を振る動作が本当に動きにくいので、防寒はしたいが肩と腕部分がないものを探すと、ダウンベストが最適だったのです。
私が買った当時は襟のついたタイプしかなかったのですが、今は襟なしのVネックがあるので、それのほうが良いかもしれません。
5枚目:ユニクロ ウルトラライトダウン ジャケット
出た!ユニクロ通算3枚重ね!
コスパ重視の私はここでもユニクロ。
ユニクロダウンベスト1枚だけではやはりちょっと寒いので、もう1枚。
腕回りにまだ余裕がある分、今度は袖があるタイプを選択。
これが実質的には本当のミドルレイヤーでしょう。
そこまで寒がりさんじゃない場合は、ここをフリースにしても良いですし、4枚目のダウンベストをカットしても良いでしょう。
私は、着ていて暑くなり出したら、このダウンジャケットを脱いで温度調整するようにしています。
アウターレイヤーはモンベルの最強防寒着【パウダーライトパーカ】
いちばん外側にくるアウターは、防水性、防風性があることが必須条件です。
風が浸透すると体感温度はグンと下がりますし、また、雨や水しぶきなどが浸み込んでこないことが重要です。
かといって、服の中にこもった汗の水蒸気を外に逃す「透湿性」がないと服の中が蒸れて不快になります。
ここはケチらず、ゴアテックスに代表される「防水透湿素材」を使用しているしっかりしたものを選びましょう。
6枚目:モンベル パウダーライトパーカ
パウダーライトパーカは、モンベルのアウターの中で最も高い保温性能があるパーカです。
外側生地には、防水透湿性のある「スーパーハイドロブリーズ」を使用しているので、風雨は弾きながらも、内側からの汗による水蒸気は外へ逃がすことができます。
この「スーパーハイドロブリーズ」ですが、あの有名な防水透湿素材「ゴアテックス」の性能には及びませんが、釣りは登山のように激しい運動をするわけではないので、この程度で十分。
また、中綿には「エクセロフト」という、発汗による湿気を含んでも保温力は持続する素材を全面に使用しているので、保温性に死角なし。
割と薄いので、着ぶくれしないのに暖かいというのがお気に入りポイント。
ジッパーを一番上まで上げても、あごにジッパーの金属が当たらないように当て布(グレーの四角い部分)がついている気配り仕様。
また、背中からの冷気流入防止や、しゃがんだ時に背中が出ないように、前より後ろのほうが10cmくらい長くできているのもポイント。
いろいろ着込んだうえでこれを着るので、サイズ感がいつもと違う可能性があります。
もしアウターを選ぶ際は、店頭で試着してみたほうが良いと思います。
私(身長167cm,55kg)の場合、この製品はSサイズを選びました。
モンベルのインナーはMサイズでちょうど良かったですが、モンベルのアウターはSサイズだったので、アウターは少し大きめに作られているのかもしれません。
※現在、残念ながら「パウダーライトパーカ」は廃盤となっており、「パウダーホップ パーカ」が最も保温性の高いモデルとして販売されています。
その他の防寒グッズ
今まで、私の上半身の防寒対策をお伝えしましたが、もちろんそれ以外の部位も防寒していますので、ご紹介します。
ニット帽
頭と耳が寒いので、耳まで隠れるように冬はニット帽を使っています。
普通のニット帽では風が突き抜けて寒いので、「シンサレート」という、保温性に優れた裏地がついているものを使っています。
ネックウォーマー
首元を暖めると服1枚分重ね着したのと同じくらい暖かさを感じます。
ですので、肌触りの良いフリースのネックウォーマーをユニクロで購入。
首へのチクチク感がないこと以外、特にこだわっていません。
3本指出しグローブ
手はフィット感のある、親指・人差し指・中指の3本指がでるグローブをしています。
でもグローブをして釣りをしていると、濡れてしまったり今一つ操作性など悪かったりして、外してしまうことも多いですけど。
防寒上着の手を突っ込む両ポケットにホッカイロを入れて対応しています。
最近では「タイタニウムα」という保温性の高いチタンコーティングをしているグローブが流行っているそうです。
今度買ってみたいです!
※手の防寒対策についてはこちらの記事でも・・・ 冬でも元気に釣りに出かける方は防寒対策をしっかりしないと、寒くて釣りどころじゃなくなっちゃいますよね。 防寒対策で意外と忘れがちなのが手の防寒対策。 手足のような体の末端部分は、寒くなると真っ先に血流 ... 続きを見る
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防風ズボン
普通のチノパンやデニムの上に穿く防寒ズボン。
下半身はタイツ+普通のズボン+防寒ズボンで大丈夫だったので、特に工夫はしていません。
ユニクロで1,980円だった、裏地フリースの防寒防風ズボンを使っています。
風を防ぐ「防風タイプ」を選択するのがベターです。
厚手の靴下
足元も体を冷やす大きな原因になりますので、厚手の靴下と、風を通しにくい靴でカバーします。
靴下も何種類か試しましたが、あまり変わらない感じでしたので、今は【ミズノ】ブレスサーモ ウール厚手パイルソックスにしています。
「ブレスサーモ」という、汗などの水を含むと発熱するという不思議な素材を使用しているので、足の汗で足がホッカホカ。
最強の防寒着の重ね着 まとめ
10代の頃から防寒対策に苦労してきて、結局思ったのは、「価格が高いものは薄くて暖かい」ということ。
学生時代はお金がなかったので、安くてぶ厚くて寒いものばかり買っていたような気がします。
寒さ対策を本気で考えるなら、高いものを長く使うつもりで買った方が絶対に良いということを学びましたよ。
でも、安いものだって、重ね方次第でしっかり防寒してくれます。
下着とアウターは高くても良いものを、中間着は工夫次第で安く済ませる、という感じで今は落ち着いています。
寒がり屋の皆さん、完全防備で冬の釣りを楽しみましょう!
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