釣り初心者の頃はスピニングリールで投げると、左右に飛んで行ったり、ドボッとすぐ手前に落ちたりして、なかなかうまく飛ばないものです。
そこで、正しい投げ方のコツやポイント、効果的な練習方法を知ることによって、早く上達しましょう。
基本となるオーバースローをマスターしよう!
スピニングリールの釣りでの投げ方は、状況に合わせて3種類あります。
- オーバースロー
- サイドスロー
- アンダースロー
この中で、最も基本的でよく使い、飛距離や方向性も良く、投げやすいのが「オーバースローキャスト」です。
オーバースローの中でも、ブラックバスルアー釣りの場合は、手首のスナップを利用した、ちょっと変則的なオーバースローになりますので、今回は投げ釣りやウキ釣りでよく使われる、標準的なオーバースローの投げ方について解説します。
(ルアー用の投げ方は、本記事の途中で動画にて紹介します。)
投げるための事前準備
1.利き手の中指と薬指の間でリールフットの部分を挟んで竿を握る。
2.仕掛けのタラシの長さ(竿先とオモリorウキの距離)を30cm~50cmに調節する。
3.人差し指に道糸をかける。
この時、第一関節にかけるのではなく、写真のように浅くかけないと、投げる時に引っかかって投げにくくなります。
4.人差し指に道糸をかけたまま、反対側の手でベールを倒す
スプールから糸が出ていける状態にして、下の写真のようになったら、事前準備完了。
アドレス
ここからは、投げる直前までのアプローチになります。
1.(右利きの場合)左足を少し前に出して構える。
気持ちの問題かもしれませんが、前に出した左足のつま先を狙いたい方向に向けておくと投げやすいですし、その通りに飛んでいく確率が上がるような気がします。
2.人差し指に道糸をかけたまま、反対の手は竿尻(竿の最後部)を持って、真後ろに竿を持っていく。
自分の後ろ側に竿を持って行くときは、竿を真上に振りかぶると仕掛けが竿に絡んでしまいますので、竿を45度くらいの角度でグルリと後ろに回します。
写真のように、自分の後ろに竿が来たとき、リールが上を向くように構えます。
また、リールを持つ側の腕(右利きの場合、右腕)のヒジは90度くらいに曲げて構えます。
構えた時のリールの位置が、あまり頭上高くではなく、頭の横にある感じになります。
3.飛ばしたい方向に竿を向ける
竿が向いている方向の180度反対側に仕掛けは飛んでいきますから、この時、狙いたい方向にしっかりと体と視線と竿を合わせます。
天秤がついている場合は、天秤を地面につけて構えたほうが安定しやすいです。
キャスティング
ここから、竿を振って投げる動作に入ります。
1.投げる直前は、近くに人がいないことを確認する。
スゴイ速さで仕掛けやおもりが動きますから、後方はもちろん、左右4,5mも、投げる前方にも船などがいないか、とにかく自分の前後左右に人がいないか、安全を確認します。
これは必ず、投げるたびに確認します。
2.竿を前方に振る
狙いたい方向と竿の向きがしっかり合ったら、リールを持つ手を前方に押し出す感覚、竿尻を持つ手をお腹に引き込む感覚で、竿の弾力を活かしながら、剣道の面を打つ感じで、「ビシッ」というイメージでまっすぐ前方に竿を振る。
距離を伸ばしたい場合は、左足を一歩前に出しながら、重心を前方に移しながら竿を振ると良いです。
3.ちょうど良いタイミングで糸を離す
竿が自分の肩の上を過ぎて、時計の10時~11時くらいの角度の時に、道糸をかけていた指から糸を離します。
(このタイミングは練習あるのみです。)
4.竿を45度くらいの角度で維持する
前方に振り抜いた竿からは、勢いよく糸が出ていきます。
竿のガイドの摩擦力でこの糸の出を邪魔しないように、糸を離してから仕掛けが着水するまでの数秒間、竿は45度くらいの角度を保ったまま、仕掛けが着水するまで待ちます。
5.着底したらベールを起こす
仕掛けが着水しても、オモリが海底に着くまでは道糸が少しずつ出ていきますので、もう少し糸の出をフリーにしたまま待ちます。
道糸の出が止まったら、着底した証拠ですので、そこでリールのベールを起こして、道糸のたるみ(余分に出てしまった分)を巻き取ります。
しばらく巻いていると、ハンドルが少し重くなり、竿先が少し曲がります。
これが、たるみが取れてオモリの重さが伝わってきた合図ですので、ここで巻くのをやめます。
投げ方をyoutube動画で勉強
オーバースローで投げる一連の動作を動画でチェックしておきましょう。
ブラックバスなどのルアーフィッシングの場合は、今までご紹介した投げ方以外に、手首のスナップと竿の弾力で投げる方法が多用されます。
オーバースローの振りかぶり量の少ないミニバージョンみたいなイメージです。
ルアーをやる方はこちらが参考になります。
まっすぐ飛ばない時の投げ方のコツ
投げる時に指から糸を離すタイミングをつかむコツは、練習あるのみなんですが、左右に飛んで行ってしまう時の原因・修正方法はいくつかあります。
竿を後ろに構えている段階ですでに左右にブレている
投げる前から竿が正面を向いていないので、そりゃまっすぐ飛びません。
落ち着いて、狙いたい方向をゆっくり位置合わせしてから竿を振り出しましょう。
竿が意外とまっすぐ振り下ろせていない
投げる姿を後ろから見た時に、本来なら竿は時計の12時の針と同じ角度で振り下ろすことになります。
でも実際は1時くらいになっていることも。
そうすると仕掛けの軌道が左右にブレてしまいます。
(右利きであれば)竿尻に添えている左手をもう少し右のほうに置くように意識してみては?
リキみすぎ
遠くへ飛ばそうと、変に力が入っていませんか?
80%くらいの力で、リキまずにやったほうがまっすぐ飛びます。
また、野球のピッチャーみたいに上半身のひねりまで入れて投げていませんか?
そういった投法は慣れないとなかなか難しいです。
竿の弾力を活かせば、そんなに力を入れなくてもスッと遠くまで飛びますよ。
慣れないうちは50%の力で練習
オーバースローの上達確認ポイントは
- 良いタイミングで糸を離せるか?
- まっすぐ正面に飛ぶか?
- そこそこ距離が出るか?
です。
投げの練習方法として、80%どころか、50%くらいの力で、ゆっくりと、フワッと投げてみるといいかもしれません。
そうすると竿の振る速度もゆっくりしていますから、糸を離すタイミングはつかみやすいと思います。
タイミングが分かれば、今度は方向性に注意しながらゆっくりと投げてみましょう。
飛距離は最後の課題だと思って、最初から「遠くに飛ばそう!」と考えないことが上達の近道です。
スピニングリールの投げ方 まとめ
キャスティングは、最初のうちはなかなかうまくいかなくてイライラしますね。
でも、何回も投げているうちに、必ず上手に投げられるようになるので、投げの練習も兼ねて、どんどん釣りに行って、頑張りましょう!
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