釣りを始める準備として、まずロッドにスピニングリールを取り付けて、それから糸を少し出して竿のガイド全てに糸を通していきます。
今回はリールを取り付けてからガイドに糸を通すまでの一連の動作と、そこでのポイントやコツをご紹介します。
リールとロッドの取りつけ方
順番としては、竿を伸ばす前に、リールをロッドに取り付けます。
ロッド側についている、リールを固定する部品を「リールシート」と言いますが、これには構造の違う2種類があります。
- クリップ式(投げ竿、万能竿に多い)
- スクリュー式(ルアーロッドに多い)
固定のしかたが異なるので、それぞれ取り付け方を解説します。
クリップ式リールシートの場合
1.クリップを跳ね上げる
竿尻側のクリップ(つまみ)を指で持ち上げるとパチンと開きます。
2.クリップを竿尻側にスライド
クリップが開いたら動かせるようになるので、クリップを一番後ろまでスライドさせます。
リール本体の足(リールフット)を受け入れるためです。
3.リールをリールシート前方側に突き刺す
リール側の足(リールフット)の前方側をリールシートの前方側に突き刺して、しっかり奥まであてがいます。
4.クリップを前方にスライド
リールフットをあてがったまま、先ほど最後部までスライドさせたクリップを前方に戻し、リールフットの後方側を挟み込みます。
5.クリップを倒し、リールを固定
リールがガタつかない程度にクリップをしっかりと押し込んだら、クリップを元のようにパチンと倒して固定します。
最後にリールを前後に動かしてみてガタツキがなければ完了です。
スクリュー式リールシートの場合
1.スクリューを最大限まで緩める
スクリューを目いっぱい緩めて、リールフットが入るスペースを作ります。
2.リールをリールシート片側に突き刺す
スクリューになっていないほうのリールシートに、リールフットを突き刺し、しっかり奥まであてがいます。
3.スクリューを締め上げる
リールをあてがったまま、緩めたスクリューを締めていき、もう片方のリールフットを挟み込んでいきます。
固くなるまで締め上げて、リールのガタツキがなければ完了です。
竿のガイドへの糸の通し方
リールが固定出来たら、次はリールの道糸を竿のガイドに通していきます。
竿には
- 並継ぎ式(なみつぎしき)(しまうとき複数本になる)
- 振り出し式(しまうと1本になる)
があります。
ガイドの通し方のコツが少し異なりますので、別々に解説していきます。
並継ぎ竿のガイドの通し方
1.竿を継いで使える状態にする
ガイドに糸を通す前に、竿を継いでしまいます。
この時、全部のガイドが1直線上に並ぶように注意してください。
2.リールのベールを倒してフリーにする
糸を通していくために、リールのベールを倒して、糸の出をフリーにしてください。
3.ガイドに糸を通していく
手元側のガイドから順に糸を通していきます。
この時、糸が竿にねじれて通したり、どこかのガイドに通し忘れたりしないようにしてください。
※このように、糸が竿を1周して次のガイドに向かっているのはNG!
4.最後にガイドに正しく通っているか確認
全てのガイドに糸が通ったら、糸の先端がリール付近に来るくらいに出してからリールのベールを起こして、これ以上リールから糸が出ないようにします。
その上で、一度リールから出てきた糸を引っ張ってみて、全部のガイドにしっかり通っているか最終確認します。
- 途中でねじれていませんか?
- 糸が通っていないガイドはありませんか?
もしそういったミスがあるのに気づかずに釣りをしていると竿が破損することもありますよ。
釣りに慣れている方でも時々やってしまうミスなので、是非確認しておきましょう。
振り出し竿のガイドの通し方
1.ベールを倒して糸の出をフリーにする
振り出し竿の場合は、竿を伸ばす前にガイドに糸を通してしまった方が楽です。
まずはリールのベールを倒して、糸の出をフリーにしてください。
2.手元側のガイドから順に糸を通す
リールに一番近い手元側のガイドから順に糸を通していきます。
この時、途中のガイドの通し忘れがないように注意してください。
このあと竿を伸ばすときに、せっかくガイドに通した糸が抜けてしまうことがあるので、竿先からかなり余分に(竿の全長以上)糸を出しておくと良いです。
3.仕掛けやオモリを取り付ける
(この工程は省略可)
全てのガイドに糸を通したら、竿を伸ばす前に天秤やオモリや袋に入ったままの仕掛けなど、その日の釣りで実際につなげるものを道糸に結び付けます。
理由は、この後竿を伸ばす時に糸がスルスルッと戻ってきて、せっかく通した糸がガイドから抜けてしまうことがあるので、それを防止するためです。
4.竿を伸ばす
リールはフリーにしたまま、竿を伸ばしていきます。
ポイントは・・
- 伸ばすのは必ず竿先側の一番細い部分から!
- そして、ガイドが1直線になるように!
竿への糸ねじれが発生しないように、ガイドを回転させないように注意しながら伸ばす。
ガイドの1直線化は、キッチリ1直線でなくてもOKですが、下の写真のようにあまりにもずれていると糸の出に影響しますので、修正しましょう。
※ガイドの向きがバラバラ!ダメ!
※ガイドが1直線になっている!OK!
5.最後にガイドと糸の状態を確認する
竿が伸びきったら、糸の先端がリール付近に来るくらいに出してからリールのベールを起こして、これ以上リールから糸が出ないようにします。
その上で、一度リールから出てきた糸を引っ張ってみて、全部のガイドにしっかり通っているか最終確認します。
また、振り出し竿は1つ1つのガイドが動いてしまう構造なので、1直線になっているか?この時点でもう一度確認し、ダメなら調整してください。
磯竿のトップカバーは便利
振り出し竿のうち、「磯竿」はガイド数が多いので、糸通しバー(オレンジ色の部品)のついたトップカバーがついています。
このタイプは、キャップを外す前に、縫い針に糸を通すように、糸通しバーに糸を通しておきます。
そのあとキャップを抜くと、ガイド全てにスッと糸が通ってしまいます。
振り出し竿の動画
参考までに・・・
振り出し竿にリールを取り付け、ガイドに糸を通す、一連の動作の動画がこちらです。
念のための補足
このような、リールシートの裏側に出っ張り(トリガー)がついている竿は、スピニングリール用ではなく、ベイトリール用です。
スピニングリールを取り付けられないことはありませんが、ガイドの形状がベイトリール用に小さく作られていますので、飛距離が出なかったりしますので、やめたほうが良いですよ。
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