釣り糸(ライン)を選ぶときに、商品によって1号とか3号とかの「号数」で表記しているものと、12lbなど、「lb(ポンド)」で表記してあるものがありますね。
「号数」での太さや強度感覚しか知らないと、いざlbしか書いていないラインを見ると、どれくらいの太さなのか見当もつかないんです。
これっていったい何が違うのでしょうか?
ラインの「号数」と「lb」はどう違う?
〇号で表記しているのは、そのラインの「太さ」を表しています。
いっぽう、〇lbで表記しているのは、そのラインの「強度」を表しています。
※「lb」と書いて、「ポンド」と読みます。
「号」表記は、もともと日本で採用されていた表記のしかたで、「lb」表記は、もともとヨーロッパやアメリカで用いられていた表記方法で、それが今は混在しているというわけ。
「号」表記
ラインの太さを表す単位が「号」で、今は「標準直径」というのが定められています。
1号が0.165mm、2号が0.235mmと、数字が大きくなるにつれ、ラインが太くなっていきます。
太さだけを定めた表現方法なので、厳密に言えば、号数だけではその太さで何kgの重さまで耐えられるかは分からないわけです。
「lb」表記
ポンドは、太さはどうあれ、そのラインが何ポンドの重さまで切れずに耐えられるかを表現しています。
1ポンドは453.592gですから、1lbのラインは453.592gまで耐えられるという基準で作られています。
強度しか表現していませんから、同じ1lbのラインでも、メーカーが異なれば太さが異なるかもしれません。
もし覚えるなら、1ポンド=450gと覚えておけば、釣りの世界では十分です。
「号」と「lb」を簡単に換算できないの?
号とlbは、そもそも違う基準でラインを表現していますから、換算すること自体がちょっとおかしいのですが、それでも釣り人には換算力が必要です。
だって釣具屋さんには「号」のラインと「lb」のラインが一緒に売られていて、パッケージには号数とlbが併記されていないんですから。
そんな時、ナイロンライン、フロロラインならザックリ換算できる公式があるんです。
号数 × 4 = lb
2号のラインなら4倍して、およそ8lb相当です。
あまり使わないと思いますが、10号以上の太さになってくると、
号数 × 3.5 = lb
がちょうどよくなってきます。
ラインの号数-ポンド換算表
ナイロンライン、フロロラインの場合の、号数とポンドを換算する時の目安表です。
号数 | ポンド(lb) | 強度(kg) | 標準直径(mm) |
---|---|---|---|
0.8号 | 3lb | 1.4 | 0.148 |
1号 | 4lb | 1.8 | 0.148 |
1.5号 | 6lb | 2.7 | 0.205 |
2号 | 8lb | 3.6 | 0.235 |
3号 | 12lb | 5.4 | 0.285 |
4号 | 16lb | 7.2 | 0.33 |
5号 | 20lb | 9.1 | 0.37 |
6号 | 22lb | 10 | 0.41 |
8号 | 30lb | 13.6 | 0.47 |
10号 | 35lb | 15.9 | 0.52 |
12号 | 40lb | 18.1 | 0.57 |
14号 | 50lb | 22.7 | 0.62 |
18号 | 60lb | 27.2 | 0.7 |
20号 | 70lb | 31.8 | 0.74 |
22号 | 80lb | 36.3 | 0.78 |
26号 | 90lb | 40.8 | 0.84 |
30号 | 100lb | 45.4 | 0.91 |
ラインの素材によっては換算できないものもある!
ラインの素材で有名なのが「ナイロン」「フロロ」「PE」です。
このうち、PEだけは、ずば抜けて「細くて強い」です。
したがって、ナイロンやフロロと比較して、太さと強度のバランスが全然違いますから、PEラインは先ほどの換算の公式(号数×4=lb)は全く通用しません。
しかも、メーカーの違いや、4本編み、8本編みの違いなどによってもバラツキがあるので、もはや換算するのが無理な感じです。
PEラインは、例えば投げ釣りで使用するなら太さ(号)基準で選び、ルアーで使うならlb基準で選ぶと良いでしょう。
ラインの号数・ポンド表記 まとめ
変換がなんだかややこしいですね。
良く使うナイロンライン、フロロラインについては、「とにかく4倍くらい」と覚えておくと便利ですよ。
自分の良くいく釣りが決まってくると、使うラインの太さもだいたい定まってきます。
例えば海の堤防釣りをするなら、1号から5号くらいでほとんど対応できます。
そうなったら、「3号は12lbだな」と、中心的なサイズさえ頭に入れておけば問題ないですね。