「アジは一体何を食べているのだろう?」と疑問に感じたことはありませんか?
魚の食性を知ることで、釣りのゲーム性やアプローチ方法に幅が生まれるのは間違いありません。
狙い方の引き出しを増やす意味でも、アジが日頃どのようなエサを口にしているのかを知っておくことは、非常に有意義です。
今回は、アジの食性に注目しながら、アジングにおける「マッチ・ザ・ベイト」について詳しく解説していきたいと思います。
アジの年齢別の体長と食性
アジの体長
港湾部で一般的に釣れるアジは、1歳魚が中心といわれています。
しかし、外洋に面した大きな港や潮通しの良い場所では、40cmを超える大型のアジが釣れることもあります。
おおよその年齢と体長の目安は以下の通りです。
1歳:約16~22cm
2歳:約22~24cm
3歳:約24cm~
釣れたアジのサイズから年齢を予測してみるのも面白いですし、季節や潮の状況と照らし合わせてみることで、何らかの傾向が見つかるかもしれません。
アジの食性
アジは肉食性の魚で、主に動物性プランクトンやアミ(小さな甲殻類)、ゴカイ(多毛類)、そしてシラスなどの小魚を捕食して生活しています。
港湾部でよく釣れる1歳魚のアジは、動物性プランクトンやアミ類(アミも動物性プランクトンの一種です)を主に食べています。
体長が20cm程度まで成長してくると、徐々に小魚などのベイトも積極的に捕食するようになります。
このような食性の変化を理解することで、状況に合ったルアー選びや釣り方を導き出すことができるようになります。
アジの食性から考えるワームのマッチザベイト
アジングで使用するワームは、基本的にアジのエサとなる生き物を模した形状で作られています。
中には形状よりも吸い込みやすさを重視し、色味だけでベイトを再現しているタイプも存在します。
もちろん「マッチ・ザ・ベイト」がすべての場面で正解とは限りませんが、アジの食性に沿ったワームの選び方を知っておくことで、新しい釣りのヒントが得られるかもしれません。
動物性プランクトンに模したワーム
このタイプのワームは、アミ以外の小型動物性プランクトンを意識して作られているものが多いです。
釣れているアジが小さめだったり、ベイトサイズが極端に小さそうな場合には、こうしたワームを選んでみるのがおすすめです。
アクションはできるだけ控えめにし、潮に乗せてフワフワと漂わせるようなイメージで使うと、より効果的なことがあります。
アミやシラスに模したワーム
アジング用ワームの中でも、アミやシラスを模したモデルは特に種類が豊富で、まさに「万能型」ともいえる存在です。
形状やサイズのバリエーションが多く、カラーだけでアミやシラスを表現することも珍しくありません。
テールの形もピンテール型、パドル型など多種多様で、巻きの釣りやフォール中のアピールにも対応できるモデルが多く揃っています。
ゴカイ等に模したワーム
ゴカイやイソメなど、底付近に生息する多毛類を模したワームも有効な選択肢です。
このタイプはストレート形状のものが多く、中にはリアルにゴカイそっくりなデザインのものもあります。
アジが海底付近でじっとしていたり、砂の中のベイトを意識しているような状況では、ワームをボトムに放置する「ボトム放置」がとても効果的になる場合もあります。
フォーミュラ付きワーム
フォーミュラ付きワームとは、あらかじめ味やニオイのついた液体に漬け込まれているタイプのワームです。
アジが好むアミノ酸系のニオイや味が加わっており、目視できない状況でも「ニオイ」で魚にアピールすることができます。
特にプレッシャーが高くスレたポイントや、食いが渋い状況では効果を発揮しやすいため、1種類は持っておくと便利です。
(自分で漬けなくてもいい)フォーミュラ付きワームも発売されています。
ワーム選択のレパートリーを増やそう
現在では、さまざまなベイトに似せたワームが多数リリースされています。
それらが本当に魚に「ベイトそのもの」と認識されているのかは定かではありませんが、少なくとも魚にとって「より気になる存在」であるかどうかは、釣果に大きく影響します。
特に食いが渋いときには、「少しだけ形を変える」「色を変えてみる」「アクションを変える」など、小さな工夫が釣果を左右します。
その意味でも、アジの食性を理解したうえでワームの種類や使い分けの幅を広げておくことは、アングラーとしての大きな武器となるはずです。
ぜひ、状況に応じた最適なワーム選びができるよう、日頃からワームの特性や使い所について意識してみてください。