陸っぱりのエギングでは、キャストで遠くに投げられることが釣果をアップさせる可能性につながります。
キャスティングの方法だけでなく、リーダーの結び方、適合するエギ、垂らしの長さ、リリースのタイミングなど丁寧にこなすことで飛距離を稼ぐことができます。
陸っぱりエギングで飛距離を稼ぐことが重要な理由
飛距離が出せるほど、サーチできる範囲が広がり、イカがいる可能性のあるポイントや潮の効いた場所にエギが届きます。
結果として出会えるチャンスが増え、釣れる確率が上がるのです。
1.イカの居場所(ポイント)に届く確率が上がる
アオリイカは沖のブレイクライン(カケアガリ)や藻場の際、潮が当たる沖側の流れなどに着きやすいです。
岸から近くないことも多く、飛距離が出ないとそもそもイカがいる層にエギが届きません。
2.回遊してくるイカの通り道を長く狙える
回遊型のイカは沖側を通って岸に入ってくることがあります。
飛距離が出せれば沖側の通り道を長く引けるため、誘いを掛ける時間・距離が増えてバイト率が上がります。
3.プレッシャーの少ない場所を攻められる
足元や近距離は釣り人のプレッシャーでスレていることがあります。
遠投できれば、まだ誰も触っていない未開拓エリアを狙えて、スレていない良型に出会う確率が高くなります。
4.潮の流れや変化を探れる
沖側の方が潮が効いている場合が多く、流れのヨレや潮目、沈み瀬、海藻の帯など、釣れる地形変化は沖寄りにあることが多いです。
飛距離があると、これらの「当たりポイント」を通しやすくなります。
エギングのキャストで必要な飛距離は「50m」程度
飛距離はロッドの長さが長いほど伸びる傾向がありますが、キャスティング仕方など、ほかにも飛距離を伸ばす方法はあります。
平均すると、8ftほどのロッドで3.5号の標準のエギを用いて、40~80m程度となります。
この差は、追い風、向かい風、キャスティングの方法などでできる差となります。
50m程度の飛距離があれば、ある程度の釣果は期待できます。
エギングで飛距離を伸ばすためのキャストのコツ
飛距離を伸ばすためには正しい投げ方をマスターすることが一番です。
ロッドの持ち方、垂らしの長さ、エギの重さ、結び目の太さ、ロッドの振り方など、さまざまな注意点があり、こうしたことをきちんと把握しておけば、平均して飛距離を出すことができるようになります。
ロッドの正しい持ち方
エギングでは、エギに大きなアクションをつける必要があるため、常にロッドをしゃくっておかなければいけません。
そうした理由からか、どうしても人差し指と中指でリールの付け根を挟んで持つ傾向があります。
ただし、キャスティングでは、中指と薬指の間にリールの付け根を挟んで持つことが重要です。
そうすることで、ロッドを安定して固定することができます。
薬指と小指の間にリールの付け根を挟んで持つ方法もあります。
人差し指と薬指の間にリールの付け根を挟んで持つ方法は、安定性を欠きます。
最適な垂らしの長さ
垂らしとは、ロッドの先からエギまでのラインの長さのことです。
キャスティングには遠心力が働きますので、この「垂らし」が長いほど遠くへ飛ばすことができます。
問題は、長ければ長いほど投げにくいところです。
キャスティングに慣れていない間は、「垂らし」を短めにして練習し、慣れればロッドガイドの一番下まで垂らして投げれるように徐々に垂らしを長くしていきましょう。
飛距離にはエギの重さも重要
もちろん、エギの重さも飛距離に関係しています。
重ければ重いほど遠くへ飛ばすには有利です。
ただし、ロッドには最適なエギの重さが決まっていて、それを超えて重すぎると飛距離にも影響が出ます。
通常は3.5号のエギが標準の重さとして用いられます。
エギング専用のロッドであれば、3.5号のエギに対応しているものがほとんどですが、ほかのロッドを流用する場合は、エギの重さを確認してください。
ラインの結び目も飛距離に影響する
リーダーとラインの結び目が大きいとガイドに結び目が引っかかるので、勢いが失われて飛距離が出なくなってしまいます。
そのため、結び目は極力小さくし、ガイドに引っかからないようにしなくてはいけません。
結び目を小さくして飛距離を出すには、FGノットという結び方が一番です。
飛距離を出すためのロッドの振り方
基本となるキャスティングの方法は「オーバーヘッドキャスト」です。
ロッドを後ろに引いて前に投げるようにロッドを倒して投げるオーソドックスな方法です。
順を追って投げ方のコツを見ていきましょう。
ロッドとリールの持ち方
利き手の中指と薬指でリールの付け根を挟んで持ちます。
反対の手でグリップエンドを固定します。
利き手の人差し指でラインをひっかけてエギの重さを感じます。
ロッドにラインをくっつけてしまわないように人差し指の先で軽く掛けます。
垂らしの長さはロッドガイドの一番下まで
垂らしは長いほど遠心力がかかって飛距離が出ます。
自分でうまく投げられる長さの範囲で、なるべく長く垂らしをとりましょう。
ベールを返す
リールのベールを返します。
ベールとは、リールについている半円形の金具です。
これを返さないと、ラインが出ていかないので、返してやり、ラインが出ていくようにします。
ロッドを起こす
ベールを返したら、そのまま利き腕の方にロッドを乗せるような感じでロッドを後ろに引き起こします。
このとき、ロッドを後ろに倒しすぎないことがポイントです。
利き腕を伸ばして投げる
そのままロッドを前に振って投げます。
左右にぶれないこと、手首のスナップを利かせて振ること、肩の力は抜くことなどがポイントです。
また、グリップエンドを持っている方の手は手前に引いて、利き腕の肘をしっかりと伸ばして投げます。
人差し指を放すタイミング
振り下ろしたロッドと海面の角度が45度になったところで、利き手の人差し指をラインから放します。
このタイミングが飛距離を出すにはとても大事なので、何度もチャレンジして慣れてください。
初心者は、緊張して人差し指だけでなく全部の指を放してしまわないように気をつけましょう。
フォロースルー
投げ終えると、エギが飛んでいくのをよく見て、エギの方向と高さにロッドの向きを合わせて、自然にラインが抵抗なく出ていくようにします。
エギの飛んでいく方向とロッドの向きが違うと、ラインが抵抗なく出ていけず、飛距離は大幅に下がってしまいます。
飛距離を出すためのコツ
飛距離を出そうと力んでフルスイングしても、意外と飛距離は稼げません。
どちらかというと、腕や肩の力を抜いて、瞬発力で投げてやるといいでしょう。
大切なのはフォロースルーで、ラインに無駄な抵抗が掛からないように、飛んでいくエギの方向へしっかりとロッドの向きを向けてあげることです。
エギングはキャストで飛距離を出してどんどん釣ろう!
陸っぱりからの釣りでは、飛距離は出せば出すほど有利に進めることができます。
飛距離を出すにはいろいろな要素がありますので、1つひとつ意識して丁寧なキャスティングを心がけると、ある程度の飛距離は出せます。
手間を惜しまず、FGノットでリーダーを結ぶなど、細かな作業を丁寧にこなしていくことで、飛距離を稼ぐことができるので、地味な作業ではありますが、しっかりと行うことが大切です。
飛距離を出すと、もちろんアタリも多くなりますので、飛距離を稼いでエギングを楽しみましょう!