釣りで釣った魚を鮮度よく持ち帰り、美味しくいただくために、クーラーボックスは必須アイテムです。
ただ氷や保冷剤を入れておくだけでも魚を冷やせますが、クーラーボックスの使い方を少し工夫するだけで、保冷時間を伸ばすことができます。
特に夏場の釣りでは、クーラーボックスの置き場所や蓋の開閉、氷・保冷剤の量によって、保冷状態が大きく変わります。
そこでこの記事では、釣り用クーラーボックスの正しい使い方と、魚を鮮度よく持ち帰るためのポイントを分かりやすく解説します。
さらに、クーラーボックスの容量に対して、氷や保冷剤をどれくらい用意すればいいのかについても具体的に紹介します。
クーラーボックスの使い方~釣行前の準備~

クーラーボックスは、釣りに出発する前から準備しておくことが大切です。
特に重要なのが、十分な量の氷や保冷剤を用意して、釣行前夜からクーラーボックス内部をしっかり冷やしておくことです。
クーラーボックスの容量に合わせて氷・保冷剤を用意する
当たり前ですが、クーラーボックスは氷や保冷剤を入れておかないと、内部を冷やすことができません。
しかも、氷や保冷剤が少なすぎると、釣りの途中で溶けてしまい、保冷効果が弱くなってしまいます。
そこで目安になるのが、「クーラーボックスの容量1Lにつき、氷・保冷剤を約100g」という考え方です。
| クーラーボックス容量 | 氷・保冷剤の量の目安 |
|---|---|
| 10L | 約1kg |
| 15L | 約1.5kg |
| 20L | 約2kg |
| 25L | 約2.5kg |
| 30L | 約3kg |
| 35L | 約3.5kg |
| 40L | 約4kg |
例えば20Lのクーラーボックスなら、氷・保冷剤を合計で約2kg用意するのが一つの目安になります。
ココがポイント!
上の表はあくまで目安です。夏場の暑い時期や長時間の釣行、クーラーボックスを日なたに置く場合は、目安より多めの氷・保冷剤を用意しておくと安心です。
また、魚をたくさん入れる予定なら、魚そのものを冷やすためのスペースも必要になります。
クーラーボックスの容量いっぱいまで氷や保冷剤を入れてしまうのではなく、「魚を入れるスペース」と「冷やすための氷・保冷剤」のバランスを考えることが大切です。
できるだけ大きい保冷剤・氷を使う
保冷剤や氷は、小さいものをたくさん使うより、ある程度大きなものを使ったほうが、長時間の保冷には向いています。
小さな氷や保冷剤は表面積が大きくなるため、周囲を早く冷やすのは得意ですが、その分、溶けたり温度が上がったりするのも早くなります。
一方、大きな氷や保冷剤なら溶けるまでに時間がかかるため、長時間の釣行では保冷効果を維持しやすくなります。
氷を自家製で作るなら、ペットボトルや大きめのジップロックに水を入れて凍らせる方法もあります。
コンビニなどで購入する場合は、バラバラの氷よりも板氷などの大きな氷のほうが、長時間の保冷には使いやすいでしょう。
使うときは袋を破らずにそのままで!
クーラーボックスにおすすめの保冷剤
凍らせて何度も使える保冷剤は、釣りに持っていくのにとても便利です。
私も基本的には保冷剤派で、氷を使うのは、釣りが終わった段階で保冷剤が溶けてしまい、船宿や帰り道のコンビニで追加購入するときくらいです。
私が使っているおすすめ保冷剤はこちらです。
LOGOS(ロゴス)の倍速凍結・氷点下パックが人気ですが、こちらのほうが価格が安かったので愛用していました(笑)。
クーラーボックスは釣行前に冷やしておくと効果的
余裕があるなら、釣りに出発する前夜から、余っている保冷剤などでクーラーボックスの内部を冷やしておくのもおすすめです。
常温のクーラーボックスにいきなり氷を入れるよりも、あらかじめ内部を冷やしておいたほうが、保冷剤や氷の負担を減らせます。
特に夏場は、出発前にクーラーボックスをできるだけ涼しい場所に置いておくとよいでしょう。
クーラーボックスの使い方~釣行中~

蓋の開閉は最小限に
クーラーボックスの保冷力を維持するためには、蓋を開ける回数をできるだけ減らすことが大切です。
蓋を開けるたびに外の暖かい空気が内部へ入り、そのたびにクーラーボックス内の温度が上がります。
すると、内部を冷やしている氷や保冷剤が余計に消耗してしまいます。
釣った魚を頻繁に出し入れするような釣りでは、蓋に小さな投入口が付いたクーラーボックスを利用するのもおすすめです。
できれば日陰に置く
クーラーボックスが直射日光に当たっていると、本体の温度が上がり、内部にも熱が伝わりやすくなります。
そのため、可能であればクーラーボックスは日陰に置いておきましょう。
とはいえ、実際の釣り場では「ちょうどいい日陰」が近くにあるとは限りません。
長時間、日なたに置かなければならない場合は、濡れタオルをクーラーボックスに掛けたり、タオルに海水をかけたりする方法もあります。
ただし、クーラーボックスの製品によっては水濡れや高温環境に関する注意事項がありますので、取扱説明書の内容も確認してください。
クーラーに海水を入れて魚を氷締め
釣った魚が30cm未満程度なら、鮮度を保つ方法として「氷締め」があります。
あらかじめ氷や保冷剤を入れたクーラーボックスに海水を入れて、氷海水を作っておきます。
そこへ釣った魚を入れて冷やすことで、魚の温度を素早く下げることができます。
海水を入れすぎると必要以上に氷が溶けてしまうため、魚がしっかり浸かる程度を目安にするとよいでしょう。
海で釣った魚を冷やす場合は、基本的に海水を使用します。
真水に魚を長時間浸けておくと、魚の身が水っぽくなったり、品質低下につながったりする可能性があるためです。
釣りが終わって帰宅する際には、クーラーが重くなるので海水を抜いてもOKです。
ただし、魚が氷や保冷剤に直接触れていると、凍結によって身が傷む「氷焼け」の原因になることがあります。
海水を抜いて持ち帰る場合は、魚と氷・保冷剤の間に袋やタオルなどを挟むとよいでしょう。
大きい魚は締めてから冷やす
小型の魚なら氷海水で冷やす方法が手軽ですが、大きな魚の場合は、釣った後に適切な方法で締めてから冷やすことをおすすめします。
特に大型魚を持ち帰る場合は、魚種に合った締め方や血抜きの方法を確認しておきましょう。
一般的な血抜きでは、魚体のエラ周辺や尾の付け根などに処理を行い、血を抜いてからクーラーボックスへ入れます。
血抜きの方法はこちらの動画を参考にしてください。
クーラーボックスの使い方~帰宅後~
家に帰ったら、魚は早めに冷蔵庫へ
釣りが終わって帰宅したら、クーラーボックスに入っている魚は、できるだけ早く取り出して冷蔵庫へ移しましょう。
クーラーボックスの中に氷が十分残っていれば、そのまま保冷しておくこともできます。
しかし、氷がすべて溶けてしまえば、クーラーボックスの中も徐々に温度が上がってしまいます。
特に気温の高い時期は、「クーラーに入れているから大丈夫」と過信せず、帰宅後は速やかに冷蔵庫へ移すことをおすすめします。
数日以内に食べきれないほどの魚を持ち帰った場合は、食べる予定のない分を小分けして冷凍保存する方法もあります。
魚の種類や保存状態によって適切な保存方法は異なるため、できるだけ早く下処理して保存しましょう。
保冷力アップの最終手段はクーラーボックスの買い替え

半日程度の釣りなら、ホームセンターなどでレジャー用として販売されている、比較的安価なクーラーボックスでも十分役に立ちます。
しかし、朝から夕方までの長時間釣行や真夏の釣りなどでは、クーラーボックス自体の保冷力が重要になってきます。
「氷をたくさん入れているのに、すぐに溶けてしまう」
「もっと長時間、魚を冷たい状態で持ち帰りたい」
という場合は、釣具メーカーが販売している釣り専用クーラーボックスへの買い替えを検討してみましょう。
クーラーボックスは断熱材によって保冷力が変わる
クーラーボックスは、内部に使われている断熱材によって保冷性能や価格、重量などが変わります。
| スチロール | ウレタン | 真空パネル | |
|---|---|---|---|
| 保冷力 | 低い | 中 | 高い |
| 重量 | 軽い | 中 | 重い |
| 価格 | 安い | 中 | 高い |
ダイワやシマノなどの釣り用クーラーボックスには、断熱材の違いによって複数のグレードが用意されています。
予算に余裕があり、長時間の釣りや夏場の釣行で高い保冷力を求めるなら、真空パネルを採用したモデルが候補になります。
一方、そこまで長時間の保冷を必要としないのであれば、ウレタン断熱のクーラーボックスでも十分なケースがあります。
重要なのは、釣りに行く時間や季節、魚のサイズ・量に合わせてクーラーボックスを選ぶことです。
私はダイワのウレタンタイプのクーラーボックスを愛用しています。
クーラーボックスの大きさは「魚の量」も考えて選ぼう
クーラーボックスを選ぶときは、単純に「大きければいい」というわけではありません。
大きすぎるクーラーボックスは、魚が少ないと内部に空間ができてしまい、持ち運びも大変になります。
反対に小さすぎると、魚や氷を十分に入れられません。
そのため、普段どんな魚をどれくらい釣るのかを考えて、ちょうどいいサイズを選ぶことが大切です。
例えば、アジやメバル、キスなどの小型魚を狙うなら、10~20L程度の小型クーラーでも使いやすいでしょう。
シーバスや青物など、30~50cmを超える魚を持ち帰るなら、魚を曲げずに入れられるサイズも考えて選びます。
クーラーと氷・保冷剤を上手に使って美味しく持ち帰ろう!
釣った魚を美味しく持ち帰るためには、クーラーボックスの保冷がとても重要です。
特に夏場は気温も高く、魚を入れることでクーラーボックス内の温度も上がりやすくなります。
そこで、今回紹介したように、
- クーラーボックスの容量に合わせて十分な氷・保冷剤を用意する
- 長時間の釣りでは多めに用意する
- できるだけ大きな氷・保冷剤を使う
- 蓋の開閉を必要最小限にする
- できるだけ日陰に置く
- 魚はできるだけ早く冷やす
- 帰宅したら早めに冷蔵庫へ移す
といったポイントを意識してみてください。
なお、氷・保冷剤の量については、「クーラーボックスの容量1Lにつき約100g」を一つの目安として考えると分かりやすいです。
ただし、これは絶対的な量ではありません。
真夏の釣り、長時間の釣行、日なたに置く場合などは、余裕を持って多めに準備しておくと安心です。
クーラーボックスは、ただ魚を入れておく箱ではありません。
「魚を釣ったら、できるだけ早く冷やして、その状態を帰宅まで維持する」ことを意識するだけでも、魚の状態は変わってきます。
クーラーボックスと氷・保冷剤を上手に使って、せっかく釣った魚を美味しく持ち帰りましょう!

